私がかつて勤めていた百貨店では、どうすればお客様の要望に応えられるのか、「顧客満足度」を高めることが最重要課題でした。市役所も同じはずです。市民は、千葉市のオーナーであるとともに市政の顧客です。百貨店と同じように、市役所はお客様たる市民のニーズを的確に捉え、税金いわば代金に見合うサービスを提供する。このように、「市民満足度」を高めることが求められるはずです。市政に関わる全ての活動は、このことを目標にして行われなければなりません。
「市民満足度」を高めるためにまず必要なことは、地域に暮らす多くのみなさんの「不安を取り除き」、「生活課題を解決する」ことです。私は、“住んで良かった、ずっと住み続けたい!”千葉市にするために“市民生活”を第一に考え、「市民満足度No.1市政」を目指します。
“市民から遠い存在”の市役所ではなく、住民に近いところで物事を決定して実行する、区役所を市民の生活へのサービス拠点とする必要があります。区役所に権限や独自予算を与えて、専任の地域担当職員を配置し、地域ニーズの把握、行政サービスの迅速な対応を図る。そして市民と協力して街づくりを進める。必然的に、社会投資も巨額の経費をかける集中的な開発から、生活者に身近な地域ごとのムダのない投資に変わり、市民生活に必要な行政サービスをきめ細かく行う行政になります。
「市内分権」を進めることは、“国から地方への分権、市民ニーズの変化、区行政を行う本来の目的、地域差の拡大、厳しい財政状況、市民協働のまちづくり”等、多くの観点から「時代」が求めていることです。また市民と市役所の距離を縮め、市民の目線に立った市政に転換するためにどうしても必要です。

市役所は「最大のサービス産業」です。行政サービスを受ける市民にとって、競争相手のいない唯一の存在です。民間企業であれば、競争が「顧客満足度」を高めさせます。市民は、市役所を自由に選ぶことはできません。であるならば、私たちは市役所を「市民満足度」を高める組織・風土・仕組みに変えていかなければなりません。